ドラえもんが大好きです! 語らしてください(4)
シリーズ第4回目の今回は、てんとう虫コミック第1巻の8話目「ご先祖さま がんばれ」について語らしてください!
この話は一見「のび太は先祖もダメな人だったんだなぁ~」と呆れてしまう面白話なのですが、実は結構哲学的な話だと(わたしは勝手に)思います。
大まかなあらすじはこんな感じ。
スネ夫の「うちの先祖は代々家老を務めてきた」といういつもの自慢話に「うちの先祖はどんな人だったんだろう?」という疑問を持ったのび太がパパにそちらを尋ねたところ、返ってきた答えは「山で細々と狩人をしていたらしい」というパッとしないもの。
だったら「過去を変えてウチの先祖を家老…いや殿様にしてやるっ!」と、相変わらずタイムパトロールに処罰されること間違いなしの時間犯罪を平気で犯すべく、タイムマシンに乗り込むドラえもんとのび太。
先祖である「狩人の のび作」とのび太がそっくりなことから、のび太が代わりに戦で名を売ることに。タケコプター・とうめいマント・スーパーでぶくろなどのインチキ三昧で大活躍。
最終的に、先祖の のび作にそれらの未来道具をプレゼントし「この道具使っていいからあとは自分で活躍しな」と言い残し、現在に戻るドラえもんとのび太。
当然、未来は変わっているものだと期待してパパに「うちの先祖は殿様でしょ?」と質問するも、返ってきた答えは「さっきも言ったろ。狩人。」
おかしい!とタイムテレビで確認すると、のび太の手柄を横取りして出世するスネ夫の先祖の姿と、山奥で未来道具を利用して「はじめてイノシシを取った!」と飛び跳ねて喜ぶのび作の姿が。それを見てドラえもん・のび太の両名がのび作に対し「ダメな人…」と呆れる。
という、こんな感じの話なのですが…。
このオチ、結構哲学的要素が含まれてると思いません?
まぁ、嘘ついたりズルしたりしてでも出世したいスネ夫の先祖みたいなヤツはいつの時代にもいるし、こういうしょーもないヤツはほっといて…。
最後のコマの「ワーイ、生まれて初めてイノシシを取った!」と鼻水を垂らしながら無邪気に喜ぶのび作を見ているとこう思います。
幸せとは何かを考えた場合、やはり究極の答えは「周りの環境の中で自分が優位な立場にあること」。すなわち、悲しいかな「周りとの比較」が人類の幸せのバロメーターなのだ。
ただ、のび作は違う。殿様や家老になることのような「周りとの比較」という幸せを選ばず、狩りが上手くできなかった「過去の自分との比較」をすることで、幸せを感じている。
見栄を張ったり人をだましたりしてでも人の優位に立ち、あたかも幸せなふりをして満足するよりも、のび作の感じている幸せのほうが「純粋な幸せ」といえるのではなかろうかと…。
って、ちょっと無理がありましたかね~?
でもこの話、この のび作の生き方、わたしは好きですよ!
↑ ここでもドラえもん全巻購入できます!ぜひ楽しんでください♪